2019.05.22
日本古来らの防犯道具、「さすまた(刺又)」って何?どうやって使うの?
少し前に新幹線内で乗車客が暴れて殺傷事件があったことを覚えていらっしゃいますか?
その対策としてJRが配備されることで話題となったのが「さすまた」です。
現在は学校にも装備されているとのこと。
江戸時代のテレビなんかには防犯用品としてよく登場する「U字型」の用品です。
・・・が、いざ使うとなると、どのように使えばいいか、分からないかたもいらっしゃるのでは?
そのような方のために、状況に応じた、”さすまた”の使い方ついて紹介していきます。
いざという時の為に、使用方法を詳しく知った上で備え付けるようにしましょう。
1、”さすまた”は「不審者を捕まえるためのもの」ではない!
よく誤解されているのが「不審者をUの中に入れて取り押さえるもの」と思われていること。
実は「さすまた」は不審者を取り押さえるためではなく「警察が来るまでの時間稼ぎ」や、「威嚇目的」なんです。
当然そのような目的で作成されているので不審者を取り押さえようとしても危険です。
決して捕まえようと思ってはいけません。
警察は通報から約5分ほどで駆けつけてくれます。その間を持たせるための道具なのです。
2、1人ではなく大勢で 1人で立ち向かい、”さすまた”を掴まれたり奪われてしまっては効果なし。
多数で腰回り・足など複数箇所を囲うことで時間稼ぎになります。
最悪、1つを掴まれても他の”さすまた”でカバーできます。
ちなみに先ほどあった「不審者を取り押さえ、施設等に取り入れる」場合は、最低でも2~3本以上が必要なんです。
もし相手が倒れ込んだら何人かで足や腕を掴み抑えたり、縄などで巻くと足止めには効果的です。
貴方がもし現場へ時間差で駆け付けた時には、先に応戦している味方から見える位置へ行きましょう。
(良くありがちなのですが、不審者の後ろに回り込むと味方からも見えなくなってしまうので連携がとりづらくなります。)
実際に複数で対応するとき、味方の隣に並ぶより、少し間隔を空けて目くばせをしながら味方同士で連携をとりましょう。
女性職員しかいない時でも、1人で立ち向かうことは危険ですが複数で対応すれば効果はあります。
ここが実践では重要なことなのですが
実際対応するときには”さすまた”を縦に振ったり大声を出して威嚇し、不審者にひるんでいないことを見せることです。
3、誰でも取れる位置には設置しないこと。
このような防犯グッズではあるものの、不審者に設置場所が知られると、逆に利用されることになりかねません。
「一見して見えないが、直ぐに手に取り対応ができる場所」(例:カウンターの内側や扉がある道具箱の中など)
いざというとき、従業員が直ぐ対応できるように事前に置き場所を決めて、従業員同士で共有しましょう。
いずれにしても事前の打ち合わせと準備が重要です。
「自分(この会社)は関係ないよ」と思わずに常日頃の警戒が一番重要です。